アウトソーシング(Out Sourcing)

社内業務のうちで,中核となる能力(コアコンピタンス)と結びつかない業務を外部業者に委託すること。 アセスメント基準書

アセスメント(Assessment)

日本経営品質賞の評価のフレームワークで示された審査基準の視点から,「現在の経営の実態が,事業の置かれている状況と,経営目標達成にふさわしいかどうか」の適性度を評価すること。 経営品質協議会

アライアンス(Alliance)

買収・合併・提携などの企業の戦略的提携行動 

アンラーニング

今まで学んだものを放出する,捨てる,変えること

イニシアティブ(Initiative)

取り組み,施策,創意を働かせた取り組み,進取の心をもった施策、全社を上げての取り組み

イネーブラー、イネーブリング

促進要因 (ナレッジの創造を)実現可能にすること
ナレッジマネジメント,ベンチマーキングにおいてよく使われる用語
そもそもナレッジを管理しようとするのが間違いで,組織はある個人のナレッジが周囲に広がるのを促したり,別の個人のナレッジと結びついて新しい価値を生み出すよう仲介役に徹すべき。その為にはBa(場)や学習する組織の構築が欠かせない。 日経

インクリメンタル

漸進的な

インベスターズリレーション(IR Investors Relations)

自社株の投資価値を既存の株主や投資家に訴え,株主の裾野を広げていく広報活動の一種。  日経経済新語辞典2001
投資家や株主の企業に対する理解を深めるため,株式を公開する企業が投資に必要な情報を投資家や株主に提供する活動。 アセスメント基準書

売上

顧客満足度のこと 

エクイティ(Equity)

公平,公正,財産物件の純価,株の持分・普通株を表す英語
Equity Finance 新株発行による資金調達
Brand Equity ブランド自体の持つ経営資源としての価値

エンパワーメント(Empowerment)

組織の戦略目標が社員に理解された上で,現場に大幅な権限が委譲された状態を指します。
激しい経営環境の変化に対応し,スピーディで柔軟な経営を実現するために,業務遂行についての自由裁量権限を現場の担当者に委譲すること。そのためには充分な教育と委譲する範囲の明示が前提となる。意思決定の迅速化,業務の効率化だけでなく,社員の当事者意識が醸成され,ナレッジを活用した学習と蓄積が促進される。 アセスメント基準書

オープンドアポリシー(Open Door Policy)

役員室のドアを開けておくことによって,社員との対話を促進しようとする経営ポリシー

憶測・検証

事実前提に立ち,過去の経験則に沿った欠点の探索追求のプロセス

仮説・検証

価値前提に立ち,クライテリアに沿った「あるべき姿」の達成のためのプロセス

価値前提

サイモンが唱える,道徳的あるいは理念的動機による思考前提。 事実前提に対応する概念。
ビジネスの価値観,理念,組織・企業の行きかた,在り方を明らかにすること。 岡本正耿

学習環境

顧客市場からの要求の変化や技術の変化が激しい環境下で,社員相互がその専門性を追及しながら,企業の目的に向かって自主性と創造性を発揮し,業務能力を高めるための環境。   アセスメント基準書

学習する組織

組織全員が環境変化に対応して,問題の発見と解決に関わり,継続的な組織学習と自己変革により向上発展しつづける組織。

カスケード(Cascade)

リーダーシップ発揮の仕組み 方針展開
段段状の滝・瀑布のように組織にブレークダウンしていくこと

カニバリズム(Cannibalism)

新規事業が既存の事業を食い荒らす状態 共食い  日経

カニバリズム立脚戦略

既存事業の防衛戦略ではなく,大きな潜在市場があればそこに向けて積極的にアプローチする戦略  日経

管理限界

エラーと良品の境目の値

管理項目

作業や施策を実施したときには,実施結果が狙いどおりの出来栄えであったかどうかを確認する必要がある。これはPDCAのC(Check)のことであるが,作業の出来栄えとして,何をチェックするかが管理項目である。
管理項目   結果のチェック項目
点検項目   要因のチェック項目  日経文庫

基幹プロセス

顧客価値を生み出す製・品サービスについて企画・開発から生産・提供する一連のプロセス  アセスメント基準書

企業倫理

企業自らが社会の一員として活動し,価値ある一員として認められるための基本的な行動規範。 アセスメント基準書

気づき(Awareness)

改善プロセスにおける問題意識と改革へのヒント。
アセスメント(評価)における合議プロセスにおいて他のチームメンバーから得られる新たな視点。
経営のコツ。 気がつく価値は百万両 松下幸之助

業績

経営全体のクオリテイが高い組織・企業が生み出す成果
Cat:8.1リーダーシップと社会的責任の成果
Cat:8.2個人と組織の能力向上の成果
Cat:8.3プロセスの成果
Cat:8.4財務の成果
Cat:8.5顧客満足の成果
以上のすべてを業績という

キャッシュフロー

お金の流出入のこと
フリーキャッシュフロー,営業利益に減価償却費を加え設備投資を差し引いたもの。企業への資金提供者である金融機関や,資本を提供している株主に分配することのできるキャッシュフローの合計額を示したもので,事業に対する投資判断や企業価値の算定の際に用いられる。
ディスカウントキャッシュフロー,投資評価の一つとして用いられるもの。企業が将来有無出すであろうキャッシュフローの現在価値を割引計算〈ディスカウント〉し,それに基づいて企業価値を算出する。

競争優位

企業が競合相手よりも平均以上の成果を長期にわたって獲得できる能力  ピヨンピン

競争力強化

日本経営品質賞の基本理念の一つ。他社とは異なった顧客満足,今までになかった顧客満足を実現していくことを目指し,そのために他社にない,あるいは今までにない独自能力の創造と獲得,他社とは異なる異質な戦略的革新を強化すること。  アセスメント基準書

強者の罠

市場や技術においてトップの位置を占めるがゆえに,現時点でのシェアの維持や収益構造に捕われ,新技術,新製品の研究,開発,投入に遅れ,シェアや収益を奪われる罠にはまること。

金庫株(Treasury Stock)

会社が一度発行した自社株式を,なんらかの理由で買い取って保持しているものを言う。日本の商法では自社株取得の目的を・株式の消却・ストックオプション用・端株の買取などに限定している。最大のメリットは株主資本が減少し,一株利益やROEが上昇すること。 日経

クオリテイ(Quality)

単に品質の高低をいうのではなく,顧客が評価し価値を認めるすべての要素のこと。 アセスメント基準書

クライテリア(Criteria) 

判断の基準・標準
規範 本来の在るべき姿 理想を求めた規範  岡本正耿
日本経営品質賞アセスメント基準書のこと。
4つの基本理念
11の基本的考え方
組織プロフイール
8つのカテゴリー
23のアセスメント項目
65の記述範囲 で構成されている。

苦情対応

製品・サービスをはじめ事業運営すべてに関して,顧客や地域社会からの苦情,クレームに対応すること。
苦情,クレームは企業や組織にとって,広く経営品質を改善するための重要な情報,すなわち「苦情はお客様からの贈り物」であり,適確に把握する必要がある。また,顧客が意見を述べやすくする環境作りも大切である。

クライシスマネジメント(Crisis Management)

危機発生時に企業・組織がその危機に対応できるようにするための計画の立案や活動の総称。危機発生時にリアルタイムで対応する緊急対応も含む。     アセスメント基準書

クリック&モルタル

クリックとはインターネット,つまりマウスのボタンを押すだけで情報が手に入る世界のことを表している。
モルタルとは粗末な漆喰の小屋から身を起こした成功者のビジネスを作り出す情熱,社員を突き動かし忠実な顧客を生みだす情熱を意味している。 デビット・s・ポトラック 『クリック&モルタル』
ブリック&モルタル=レンガとモルタルの従来型店舗ではなく,クリック&モルタル=コンピュータと連携させた店舗のこと     江坂 彰 絶対に負けない経営

クリティカル・パス分析(Critical Pass Analysis)

多くの作業内容を調整し,複雑な製造工程を簡単なフローダイアグラムによりその流れ工程を示したもの。 経営キーコンセプト

クリティカル・マス(Critical Mass)

企業が生き残るための最低限の企業規模

経営資源

戦略課題の目標を達成する上で必要とされるヒト・モノ・カネ・情報・ノウハウなどの資産  アセスメント基準書

経営の透明性

経営の仕組みや事業活動での業務のあり方を顧客,社員,株主,地域社会に対して開示し,透明性のある経営の実態を示すこと。アセスメント基準書

経営品質

企業の経営が顧客の視点から運営され,新たな価値(顧客価値)を創出し続ける仕組みの達成度(経営の良さ)。   高梨智弘

経営ビジョン

会社や事業体あるいは特定のグループにおいて,全員によって共有されるべき価値観・活動の目的をいい,企業活動の基本になる考え方。
その存在意義を顧客,社員,ビジネスパートナー,株主,社会などに対し,最も基本的なコミットメント(約束事)として示したもの。 アセスメント基準書

経営品質向上プログラム

日本経営品質賞の考え方を用いて,事業環境や市場の変化に対応しながら卓越した業績を生み出す経営革新を実現する体質を創り上げるための基本的な考え方やその施策
最新の経営理論とベストプラクテイスを取り入れたわが国最高の経営革新プログラム  アセスメント基準書

経営品質報告書

日本経営品質賞,経営品質レベル評価コースなどに応募する際に作成する,応募組織・企業の全プロセスをアセスメント基準書に基づいて記述した文書。
大企業(300人以上)100ページ以内
中小企業(300人未満)70ページ以内 で記述する。 アセスメント基準書

計画の統制

定められた計画を内容どおりに実行するために行われる一連の活動
具体的には,計画と実際に行った内容との差異を把握し,修正を行う活動  アセスメント基準書

ケイパビリティー(Capability)

その企業にしかない個性的な独自能力。
製品・サービスに関する知識,顧客,企画開発,販売,物流,研究などあらゆる分野で企業の競争力の根幹となる持続性のある能力。 戦略経営コンセプトブック

ケプナートリゴー法(Thinking theory of Kepner-Trego)

ケプナーとトリゴー博士により開発された問題解決(Problem Solving)・意思決定(Decision Making)手法
略称KT=PSDMとも言う
あるミッションに直面した場合に,現状分析をより客観的に行い,目的的かつ論理的に代替案を考案選択し,誤り無く実行していく。その思考の過程を視覚化して集団で効率的に考えやすくすることを狙いとする
4つの思考プロセス(クリティカル・シンキングプロセス)
「状況把握」問題を特定し,優先順位をつけるプロセス
「問題分析」真の原因を見極めるプロセス
「決定分析」対応策を決定するプロセス
「潜在的問題・潜在的好機分析」対応策を実施し,行動を起すためのプロセスを基本とする        
問題解決と意思決定 ダイヤモンド社

減損会計

企業が保有する資産の価値が低下した場合に,バランスシートに計上してあるその資産の価格(帳簿価格)を引き下げ,それに見合って損益計算書にも損失を計上する会計手法を減損会計という。
2004年3月期決算殻開始予定  日経手帖

現地審査(Site Visit)

日本経営品質賞の審査プロセスにおいて,経営品質報告書の記述の不明点や重要な活動の展開度を現地に赴き確認すること。 経営品質協議会

顧客関係性マーケテイング(Interaction Model)

市場や顧客のニーズは自明でも発見可能でもなく,基本的に価値発見は困難であるという立場から,企業は顧客と協力しながら新しい価値を創造していく競争価値作りのパートナーとして,相互信頼のある関係性の下でともにインタラクションをしながら,未知の価値を既知の価値へと創造的に仕立て上げていくマーケテイング行動 嶋口光輝 インタラクテイブ・マネジメント
(参考)リレーションシップ・マーケテイング

顧客対応基準(サービス基準)

顧客から信頼され継続的な取引関係を維持・強化するための積極的な働きかけ,提案,情報提供,問い合わせ対応,アフターサービス,苦情,クレーム対応などを,効果的かつ効率的に行うためのルールや基準  アセスメント基準書

顧客本位

日本経営品質賞の基本理念の一つ。顧客の価値評価こそ企業の統合原理であるという考え方。
企業活動そのものを「製品やサービスの生産プロセスとしではなく,顧客に満足を提供するプロセス」(レビット教授)として認識する考え方。 アセスメント基準書

顧客満足・不満足

顧客満足とは,顧客に期待以上の価値が提供されたときの,顧客の心理状況をいう。
顧客不満足とは,顧客に期待よりも低い価値しか提供されなかったときの顧客の心理状況をいう。
満足・不満足は,企業活動全般にわたって善し悪しを評価する重要な指標であり,製品サービスの企画・開発から生産提供にいたるすべての活動が顧客満足・不満足の対象となる。 アセスメント基準書

コアコンピタンス

企業の持続的な競争優位を確保するための考え方
使用すると消えてなくなったり,時間とともに劣化するものではなく,活用され共有されるごとに強化され,より強い競争力の源泉となる技術,スキル,ノウハウの束のこと
他の企業によって模倣,複製,代替されにくい,その企業特有の資源や能力
価値を実現する能力 アセスメント基準書
顧客価値の創造と実現に結びついた  「組織としての得意技」 寺本義也

コーポレートガバナンス(Corporate governance)

「企業統治」
企業の目標を達成するための戦略,手段や方法,行動が常に合法的であり,倫理性が保たれるように企業内体制を維持すること。
企業経営の経営効率向上と株主に対する説明責任をチェックする活動。  アセスメント基準書

コメント(Comment)

経営品質報告書の記述について,個別審査や合議審査での評価の文章。++,+,-,- -,をつけて評価する。合議のための基礎データ,現地審査の準備,フイードバックレポート作成の基礎データのこと。  経営品質協議会

コラボレーション(Collaboration)

グループによる協同作業。

コンテンツ(Contents)

内容,中身,目次,具体的な方法

コンピテンシー(Competency)

企業や組織の使命を実現するための企業や組織,社員の能力。単なる技術,知識,才能ではなくそれらを活用して行動する動的な概念。   アーサーアンダーセン
特に,社員個人の持つ独自能力,行動特性をいう場合に使われる。

コンプライアンス(Compliance)

法令遵守
法律や規制,契約に関する守るべきこと,必ず遵守すべき事項のこと アセスメント基準書
法律や社会的な常識・通念を厳密に守ること
一般には民間企業の監督官庁に対する贈賄や反社会的な勢力との接触を禁止することを指す 日経 経済新語辞典

サイクルタイム(Cycle Time)

プロセスの開始から完了までの時間。

サイロ(Silo)

部分最適の事業部門別縦割り組織のこと

サービス基準(顧客対応基準)

客からの問い合わせ,苦情,クレームに対する対応のルール。一般にサービス基準は「顧客回答は即時」などのように対応の時間で表される。  アセスメント基準書

さかさまのピラミッド

スカンジナビア航空の社長 ヤン・カールソンが著書「真実の瞬間」で提唱した組織構造のあり方。従来の伝統的なトップを頂点とする企業組織構造を逆さまにして,お客様を頂点とする組織に変革し,マネジャーは第一線の社員を支援する顧客本位の企業組織。 QC7つ道具

シエア

顧客支持率のこと

シエアードサービス(Shared Service)

複数の組織で実施されている人事や経理など間接部門が提供する各種サービスを集中化し,複数の企業(通常はグループ内)で共用し,専門性の高いサービスを提供すると同時に,規模の経済性によるコスト削減や生産性の向上を図る仕組み。  アーサーアンダーセン

仕組み

経営上の目的を達成する組織構造,企業文化,制度,計画,プロセス,手順,手法などの総称  アセスメント基準書

事実(事実に基づく経営)

経営の実態を表すための情報・数値データ,指標,財務数値など経営のパフォーマンスの測定が可能となるもの アセスメント基準書

事実前提

合理的動機に基づく思考前提。 価値前提に対応する概念。
事実のみを尊重し,目先の事実にのみ判断の基軸を置いた目先志向の判断・意思決定。不確実な未来への対応ができない。近視眼的な利益志向に陥りやすい。 岡本正耿

社員重視

日本経営品質賞の基本理念の一つ。社員を単なる作業員ではなく知的な創造者として捉え,その意欲,能力を最高に発揮する学習環境を構築し総員経営を目差すもの。 アセスメント基準書

社会システム

経営品質向上プログラムを構成するシステムの考え方
生物システム:生態系と技術システムの中間に位置する。
その特徴は,自分の意志で新たな性質を開発し,自己を変化させる能力をもち,意識的に目標を設定し,これを変えることができる。
(1)時間軸 (2)歴史 (3)空間比較 で検証する  岡本正耿

社会との調和

日本経営品質賞の基本理念の一つ。企業は社会という全体に対して統合的,相互的に働きかけ,絶えず社会との調和を忘れずに経営するという理念。  アセスメント基準書

事業領域(ドメイン)

企業独自の事業活動の領域  野中郁次郎
ドメインの規定要件:顧客(ターゲット),顧客機能(ニーズ)代替技術(ノウハウ)  エーベル

システム思考

物事を多角的・多面的に捉え,各要素の位置づけを明確にし,それぞれの関連性に十分注意を払いながら考えること。 経営を読む辞典

シナジー(Synergy,相乗効果)

企業の資源から,その部分的なものの総和よりも大きな結合利益を生み出すことのできる効果。 アンゾフ

シナリオ技法(シナリオプランニング)

シナリオの形で不確実な未来に起こり得る,いくつかの事業環境と,それに対する企業行動を事前に想定しておくための手法。
シナリオとは未来に関する創造的ストーリーを意味している。
シナリオプランニングでは,各シナリオは結果を予測することに重点をおかずに,むしろある結果を必然的に生み出すことは,何かを組織的に学習することで変化対応能力を高めることを目標としている。   アセスメント基準書
将来のビジネス環境を予測し,それぞれのシナリオに描かれた将来が起こる確立を算出することで,事業を管理する戦略手法。
シナリオ作成プロセスではビジネス環境の構造変化とその対応。戦略策定プロセスでは(1)事業の仕組みの将来性,(2)検証結果に基づく戦略立案。を行うことで,その企業の「ビジネスモデル」をシナリオで試し,戦略を実行する人たちがそこから戦略を導き出し,共同で戦略を立案する手法。  シナリオ・プランニング  ダイヤモンド社

システム思考(System Thinking)

ある事象と別の事象とが因果関係にあることをシステムダイナミクスといい,これを常に意識して,複雑な事象間の関係やその背景にある仕組みを理解するためのアプローチ。 アーサーアンダーセン

シューハート・メダル

QCの科学と手法に顕著な貢献をした個人に授与される表彰制度。品質管理の発案者である米国のウオルター・アンドリュー・シューハートを記念して1947年にASQC(米国品質管理協会)が制定した。

情報システム

経営にとって重要な情報を経営幹部,部門,顧客,ビジネスパートナーを含めて,主要な利用者が共有するための仕組み全体のこと    アセスメント基準書

情報リテラシー(Information literacy)

情報技術を利用する能力

審査総括

日本経営品質賞の審査において,受審企業に提出する審査報告書(フイードバックレポート)の表書きとなる審査を総括した1―2ページの報告書。

親和図(Affinity Chart Diagram)

ブレーンストーミングの際,多数の参加者から出た大量のアイデアを整理するためのツール。各アイデアを付箋紙などに記録し,共通性のあるものを1つにまとめていく。それぞれのグループには,そのグループの特徴がよくわかる見出しをつける。 シックスシグマウエイ

スコア

日本経営品質賞の審査,評価を行うときに使用する評価の%および配点数。全体を1000点として各カテゴリー毎に配点が決められている。

スコープ(Scope)

プロジェクトの目的や対象範囲,規模のこと

スコープ オブ ワーク(Scope of Work)

プロジェクトマネジメントで目的や対象範囲,規模など,テーマを決定付けるもの

ステークホルダー(Stake Holder)

利害関係者 株主,債権者など 

ストックデールの逆説

どれほどの困難にぶつかっても,最後には必ず勝つという確信を失ってはならない。そして同時に,それがどんなものであれ,自分が置かれている現実の中で最も厳しい事実を直視しなければならない。(注,ベトナム戦争で捕虜となり,8年間で20回以上にわたって拷問を受けながら帰還したストックデール将軍にちなんだ言葉)   ビジョナリ-カンパニー2

正規分布

寸法や重量,加工温度や時間などの計量値のデータは常に同じではなく,ある範囲内でバラツイテいる。こうした計量値の分布の様子は,平均値を中心として左右対称の釣鐘型の曲線となる。この曲線を正規分布曲線といい,バラツキの管理や,品質管理などに用いる。 村上悟

生産性

投入量に対する産出量の比率をいい,経営資源の有効性を測定するもの。   アセスメント基準書

成熟度モデル

組織をどのように改良するのが良いのかを認識するために,未成熟な組織と成熟した組織を比較し,それがどう違うのかを明らかにすることで,その違いを見出したもの。これにより組織の成長の過程を段階的に表現したもので,成長の程度を「成熟度」という言葉で表したもの

(成熟度の低い組織)
経営目的が不明確
問題解決の客観的基準も存在していない
対応のばらつきが大きい
製品・サービスのクオリテイが低い

(成熟した組織)
経営の全般的能力が高い
戦略的要素を経営に取り込んでいる
顧客価値を実現するための明確なプロセスが定義されている
定義されたプロセスの活動が行われている
顧客満足度が低い成果が把握されている
目標と実際の活動が常にデータで把握されている
効果的な経営改善のための学習が常に行われている     

アセスメント基準書

(参考)

クロスビーの成熟度モデル

レベル1:半信半疑
クオリテイを管理上のツールと考えていない
問題は起きれば取り上げ,十分に解決することはめったにない“やっつけ”が支配的
「何故クオリテイ問題があるのかわからない」状態

レベル2:覚醒
クオリテイ・マネジメントを理論的には指示するが,必要な資金や時間を積極的には提供しない
大きな問題の解決にはチームが結成されるが,そのアプローチは短期間で終わる
「何でいつもクオリテイ問題ばかりやるのか」の状態

レベル3:開眼
クオリテイ・マネジメントについて学び,支持する
問題は整然と解決され,是正措置は日常的な出来事となっている
「マネジメントが公約したし,クオリテイ改善プログラムもあることだから,我々はクオリテイ問題を発見し,解決している」状態

レベル4:知恵
クオリテイ活動に個人的にも参画する
問題はその初期に発見される
「決まった型どおりに欠陥品の発生を予防している」状態

レベル5:確信
クオリテイ・マネジメントは会社の成功にとって必須のものになるものとみなす
きわめて異常なケースを除き,問題は予防される
「なぜクオリテイ問題がないのかがわかっている」状態        
ダニエル・ハント 「超 品質」

(参考)

CMM (Capability Maturity Model)
米国国防省が米国カーネギーメロン大学の協力を得て創ったソフトウエア産業における成熟度モデル

レベル1:初期(Initial)
ソフトウエアプロセスは場当たり的で,時として混沌とした場合もある。殆どのプロセスは定義されておらず,成功は個人の努力に依存する。

レベル2:反復できる(Repeatable)
コスト,スケジュール,および機能性を確認するための基本的なプロジェクトマネンジメントプロセスが確立されている。類似したアプリケーションのプロジェクトに関しては過去の成功体験を反復するためにプロセスが統制されている。

レベル3:定義された(Defined)
マネジメントおよびエンジニアリング活動に対するソフトウエアプロセスが,組織の標準ソフトウエアプロセスとして文書化,標準化,そして統合化されている。ソフトウエアの開発および保守において,組織の標準ソフトウエアプロセスをプロジェクトに合わせてカスタマイズし承認されたものがすべてのプロジェクトで承認される。

レベル4:管理された(Managed)
ソフトウエアプロセスおよび成果物品質に関する詳細な計測結果が収集されている。ソフトウエアプロセスも成果物も,定量的に理解され制御されている。

レベル5:最適化する(Optimized)
プロセスそのもの,あるいは革新的なアイデアや技術の試行による定量的なフィードバックによって,継続的なプロセス改善が可能になっている。(1993 Software Engineering Institute)  芝尾芳昭 プロジェクトマネジメント革新

(参考)

プロジェクトマネジメント成熟度モデル
組織のプロジェクトマネジメントの成熟度モデル

レベル1:その場限りの (Ad-Hoc)
場当たり的なプロジェクトマネジメントの実践でプロジェクトの成否は個人の能力に大いに依存する

レベル2:計画された (Planned)
プロジェクトマネジメントの成否は個人よりもチームの能力に依存する。チームが経験した類似のプロジェクトは充分マネジメントできるが,経験のない新規のプロジェクトでは混乱しやすい。

レベル3:管理された (Managed)
システマテイックなプロジェクトマネジメントが行われ,プロジェクトデーターが関係者から提供され,プロジェクトが可視化される。データ分析に基づいたプロジェクトマネジメントが実践される。

レベル4:統合化された (Integrated)
マルチプロジェクトマネジメントと統合マネジメント達成レベルで,企業の持つプロジェクトマネジメント・プロセスに従って整然と組織をまたがってプロジェクトが運営される。プロジェクトと組織の調和が達成される。

レベル5:維持された (Sustained)
マルチプロジェクトマネジメント・プロセスの最適化レベル。企業の置かれた環境に応じた,最適なマネジメントプロセスがいつでも作り出せる。組織はダイナミックであり,環境に合わせて変化できる自由度と柔軟性を持つ。           
芝尾芳昭 プロジェクトマネジメント革新

潜在顧客

将来主要な取引先と考えている顧客  アセスメント基準書
明日,明後日のお客様。

セル方式製造

各オペレーターが製造工程の一部を専門に担当する製造ラインと違い,一人のオペレーターが複数またはすべての製造工程を担当して製品を創り上げる製造システム  戦略経営コンセプトブック2000

戦略

企業・組織の将来に向け,環境変化を捉え,何をどのように行うかを創造するプロセス含む概念  アセスメント基準書
企業の基本的な長期目標や目的を決定し,これらの諸目標を遂行するために必要な行動のコースを採択し,諸資源を割り当てること。  チャンドラー
部分的無知の状態の下での意思決定のためのルール。   アンゾフ       

戦略課題

主要な変革・改善,競争課題,事業の優位性確保のために定義した対応手段・方法で,戦略の外部要因への取り組みが中心的課題。また,競争力を維持改善するために達成すべき事項を意味し,組織の長期的方向性,資源配分のガイドラインとなるもの アセスメント基準書

戦略の形成

計画された戦略課題ではなく,第一線社員の着想や現実の業務を通じて成功した活動から,戦略のパターンを導く考え方   アセスメント基準書

戦略策定

競争状況下において優位性を確保するため。戦略とその戦略実施の計画を策定する一連のプロセスのこと。  アセスメント基準書

戦略的ポジショニング

コンスタンチノス・マルキデスの提唱する戦略ポジションのあり方。
(1)ターゲット顧客
(2)提供する製品やサービス
(3)提供戦術の組み合わせ    
の3点について意思決定を行うこと

創発(Emergency)

創造が誘発されること
始めから意図され計画されたものでなく,現場での行動の一つ一つが集積され,その都度学習する過程で戦略の一貫性やパターンが形成されるもの。 アセスメント基準書
先行する諸条件からは予測や説明のできないシステムの発生。
Serendipity(掘り出し物)を探し出す能力・ヒラメキ,行きがけの駄賃,思わぬ拾い物   岡本正耿 

組織横断型チーム

顧客中心の活動を効率よく行うため,目的とするプロセスの実行に最適な能力を持つ社員を各部門から集め編成されたチームのこと。  アセスメント基準書

組織的能力

社員相互が自らの専門性を追求しながら,組織の目的に向かって自主性と創造性を発揮して高められた業務能力。

組織能力型コアコンピタンス

技術,コスト競争力,ブランド,販売チャネル網などの市場戦略論におけるコアコンピタンスの概念を,環境の変化,すなわち商品や市場セグメントの急速な変化や細分化,IT革命による競争スピードの加速化,従来のビジネスモデルの大変革によって,更に進化させ「顧客のニーズ・行動パターンの認識力,組織の学習能力,社外資源活用対応能力などの組織の能力に根ざしたコアコンピタンス」のこと。
ボストン・コンサルテイング・グループでは,戦略の外的側面と内的側面を統合して企業活動に組み立てることを「ケイパビリティー戦略」として提唱している。   日経ビジネス イノベーション手法50

組織プロフイール

組織,企業の主要な内容と特徴。ビネスモデル。経営品質報告書に記載する戦略的視点での企業の主要な内容。

ソリューション

「顧客の経営課題を解決すること」
サービスを提供する側に解決手段のノウハウがあり,経営課題の解決への提案とそれを実現するプロセスや商品群が必要

ソルベンシーマージン比率

生命保険会社の経営や財務の健全性を示す指標のひとつで,保険金の支払い余力比率のこと。
分子  自己資本と各種引当金
分母  保険金支払いリスク 資産運用リスク
200%未満  早期是正措置の行政命令発動対象
100%未満  自己資本充実要請
マイナス    1部業務停止命令発動     日経

対話(Dialogue)

組織やチームのメンバー間で信頼関係を高め,共通の目標を生み出すことを目的として行われる,情報を分かち合う人間同士の相互作用。
アセスメントやナレッジマネジメントを行う際の重要な活動。
アセスメント基準書に基づくセルフアセスメントにより,対話による改善活動が経営品質向上プログラムの特徴   アセスメント基準書

ダイバーシティ

民族,人種,身体障害,性別,セクシャル・オリエンテーション(ゲイ,レ゛ズビアン),年齢,収入情況,家族,宗教,学歴,婚姻情況,出身地,職歴など多岐に渡る格差や課題の多様性を指し,この多様性を持った市場に対応するために社員の多様性は必須・緊急であるとする考え方。

タクト・タイム

ラインを形成する流れ生産において,完成品がそのラインから送り出される時間間隔  H・Tジョンソン「トヨタはなぜ強いか」

達成目標(Outcome)と活動目標(Performance Driver)

主要なプロセスを通じて達成したいという目標
社員がそれぞれの活動を通じて目指すもの
Cat:8.1,8.2,8.3,8.4(2)はプロセスの達成目標と,活動目標に関する成果の2つから構成されている
達成目標を実現するための具体的な活動と目標が活動目標

強み

組織・企業が持つ競争力のある活動・仕組み。
アセスメントでは
++:他社の模範となる活動・仕組み
+:強みとなっている活動・仕組み
と符号をつけてコメントを作る。

データウエアハウス(Data Warehouse)

大量のデータの蓄積,抽出,分析のために用いられるデータベース技術。  アーサーアンダーセン

データマイニング(Data Mining)

大量のデータが蓄積されたデータベースから,価値のあるデータを引き出す技術。  日経イノベーション手法50

デコンストラクション(Deconstruction)

企業が行う開発・製造から販売・流通など複数の業務機能を鎖のように結んで付加価値を生む価値連鎖(バリューチェーン)をいったん分解して,再構築すること。 日経イノベーション手法50

デシジョン・ツリー(Decision Tree)

複雑な問題を部分に分解し,対処するための樹木形ダイアグラム
意思決定のための分析手法の一つ  MBA経営キーコンセプト
単因果による線形的な因果を連鎖させた意思決定方法   審査員ハンドブック

ティッピング・ポイント(Tipping Point)

あるアイデアや流行もしくは社会的行動が,敷居を越えて一気に流れ出し,野火のように広がる劇的瞬間のこと。 マルコム・グラッドウエル著 テイッピングポイント
徐々に拡大してきた現象が爆発的に拡大する社会的臨界点,つまり,小さな変化が積もって,ある時点から大爆発を起こし大きな結果を生むこと  堺屋太一
(1)感染的である
(2)小さな原因が大きな原因をもたらす。
(3)変化が徐々にではなく劇的に生ずる。
という3つの特徴をもつ

デミング賞

統計的品質管理の専門家であるウイリアム・エドワード・デミング(米国人)を記念して1951年に日科技連が制定
本賞(個人) 実施賞 事業所表彰の3部門がある

展開(Development)

展開を相対的に捉えて,競合先,他企業の動きを見て評価する。展開はほぼ100%成功する活動でなければならない。  岡本正耿

投資尺度

PER   株価収益率          純利益で算出
ROE 株主資本利益率       純利益で算出
EBITDA 利払い前・税引き前・償却前利益 営業利益で算出
経常利益重視から純利益,営業利益重視へ

理由
(1)接金融から直接金融へ金融のポイント変化による
(2)P/Lの当期業績主義から包括主義への変更による
(3)金融商品会計の導入(2001/3)による影響

独自能力

他組織と同じ事をよりうまく行うのではなく,他組織とは異なる見方,考え方,方法による価値実現を目指すこと。必要なのは,他組織から学ぶことが独自の能力を磨くことや,他組織にない,今までにない“独自能力”の形成であり,その発揮である。経営品質向上プログラムでは,他組織とは異質な戦略的革新が求められており,それが組織全体に整合した全体最適と長期的な成功を可能にする。
企業の成功を裏付ける,個々の企業が特有の思考や仕方の物事に対するこだわり方や取り組みなどのこと  アセスメント基準書

ドミナント規制

市場に対して圧倒的な支配力を持つ企業をドミナント企業と呼び,その企業に対し,消費者の利便性をはかる目的で独占,寡占状態を規制することを指します。  日経手帖

ドミナント・ロジック(Dominant Logic)

「支配的な」という意味の英語から来た言葉
企業,組織における支配的な裏の論理 社内常識 社内の暗黙のルール

ドメイン(Domain)

事業領域, 領域,分野,範囲, 企業独自の事業活動の領域
企業・組織の基本的概念
顧客は誰か(ターゲット),顧客の要求・期待は何か(ニーズ)企業が提供する価値は何か(ノウハウ)

トレードオフ(Trade Off)

二律背反

ナレッジマネジメント(KM)

優秀な営業担当者のノウハウや熟練技術者のスキルといった知識資産を組織内で共有する仕組み。これらを上手に管理し,新しい価値を創造する力に変えていくことで,経営効率などが向上する。      日経ビジネス
組織の目的・目標を達成するために,価値を創造する知識を発見し,理解し,共有し,創造し,活用する体系的なアプローチであり,適切な時期に適切な人が,知識をスムースに移転し活用

日本経営品質賞(JQA)

経営の世界標準といわれる米国のマルコムボルドリッジ賞を範として,1995年12月に(財)社会経済生産性本部が創設した企業表彰制度。日本経営品質賞は「国際的にも競争力のある経営構造の質的転換を図るために,顧客の視点から経営全体を運営し,自己革新を通じて新しい価値を創出し続けることのできる卓越した経営品質の高い仕組みづくりを支援する経営品質向上プログラム」の主要な活動の柱となるもの アセスメント基準書

脳力開発

人間は誰しも本来持っているが,十分に発揮されていない脳力を表に引き出して活用し,創発を促す脳力開発プログラム。
(1)精神的姿勢の確立
(2)思考方法の整備 
(3)実際知識の拡大  
からなり,経営品質向上プログラムを理解する前提となる脳の力を最大限発揮・活用するシステム。

能力要件

戦略や重点施策をチーム,更には個人に至るまで業務として展開し,活動を行っていくために,社員に求められる知識,技能,スキルなどのこと。 アセスメント基準書